2021.4.24
気迫のV 10年分の感謝を込めた川満陽香理
<Photo:Ken Ishii/Getty Images>
2020-21シーズンJLPGAステップ・アップ・ツアー第11戦『九州みらい建設グループレディース窓乃梅カップ』(賞金総額2,000万円、優勝賞金360万円)大会最終日が4月24日、佐賀県武雄市・武雄ゴルフ倶楽部(6,340ヤード/パー72)で行われた。第1日から首位を守った川満陽香理が、通算10アンダーで完全優勝。10年ぶりのステップ・アップ・ツアー2勝目を飾った。2位は通算8アンダーのフォンスーミン。
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10年ぶりの優勝。川満陽香理は、「あっという間の1日。もっと、格好良く勝ちたかったけど、ボギーも多かった。スタートホールですんなりいければ良かったと思う」と反省を言葉にした。結果は2打差でも、終盤までスリリングな展開。
17番の攻防は見どころ十分。最大の試練だったといえるだろう。2位のフォンへ3打差をつけていた。しかし、第1打が右に。ボールは木の根本というやっかいなものだ。それだけに、第2打は、10ヤードの前進に留まった。さらに、第3打もカート道横から。グリーンへ届かない。「第4打は、ピンまで25ヤード。フォンさんはバーディーチャンス。絶対にダブルボギーだけは叩かないと気合を入れ直した」と話した。54度で、30センチに寄せる絶妙のアプローチ。ボギーで切り抜けた。
そして、2打差で迎えた18番をパーで終える。勝負強さが際立った内容だ。最終日の展開は、さながらマッチレース。1番をボギーの川満に対し、フォンはバーディー発進する。スタート時の2打差はまたたく間に、なくなった。ところが、冷静だった。「18ホール、ノーボギーなんてなかなかない。1番はチャンスホールのため、ボギーがダブルボギーのようにも感じたけど、逆転されたわけでもない」。
続く、2番でバウンスバックに成功した。2.5メートルを見事なまでにカップイン。「決めれば、流れはこちらに来る。第2打も手応え十分で、集中していた」と、再び、リードを広げた。「今まで、何度も優勝争いをしてきた。私の勝ちパターンは知らないけど、逆の負けパターンは把握している。スコアよりも毎ホール、相手を見ながらプレーした」と勝因を語っている。
そして、「長かったような気がする。今回の優勝は応援してくださっている皆さんが喜んでもらえそうです。とりあえず、ホッとしているけど、100点の内容ではない。スイングの完成は、まだまだ遠いから」。全米女子オープンの予選にもチャレンジするという。闘志がますますみなぎってきた。
(ステップ・アップ・ツアー担当=新納 智明)
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