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2021.8.22

500万円獲得の西山ゆかり『諦めずに生きていこう』

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

CAT Ladies2021 大箱根カントリークラブ(神奈川県)最終日

 自然の驚異が、強運を運んできた。西山ゆかりがパー3の17番、4度目のホールインワンを達成。賞金500万円を獲得した。「ボールがピンへ寄っている感じがして、インパクトの後、ホッとしたら、同組の野澤(真央)さんが、入れっ-のひとこと。カップヘコロン…」と欣喜雀躍のシーン。エース達成は昨年のニトリレディス以来の快挙だ。ちなみに、3回は17番での達成。さながらラッキーホールである。

 最大風速15.4メートルを記録した強風は、このホールでフォローに変わった。通常は6Iだが、7Iのコントロールショットはピン手前4ヤードから、真っすぐ転がっていった。経験豊富なベテランの読みが当たったのである。当初、今大会の出場資格はなかった。ということで、指導を受ける芹澤信雄が出場するシニア大会のキャディーを務める予定を。

 しかし、ウェイティングできることがわかって急きょ、コースへ向かった。今回、キャディーはアルバイトの大学2年生。「キャディーをやるのは初めてだそう。アルバイトくんがツキを持っていたのでしょう」と笑いながら話した。スーパープレーを自身ではなく、サポートする人のおかげ-と答える。いつものように、やさしい人柄を表すひとコマだ。

 こんなこともあった。最終ホールの9番、パーパットをわずかに外したものの、ボギーパットの直前、強風でボールがカップイン。10秒ルールでパーが認められた。「ラッキーがたくさん。諦めずに生きていこうと思いました」。しみじみと語っている。

 さて、賞金の使い道だが、「大金なので心が躍っている。落ち着いてからゆっくり考えたい。両親を元気づけられたらなぁ」。実家は今大会と同じ神奈川県だ。78歳の父・武光さんがすし店を営んでいる。ところが、コロナ禍で1か月前から休業中。「年齢が年齢ですから、休み過ぎてしまうことも心配」と気を配っている。

 ちなみに、エースはひと際目立ったものの、それ以外は7ボギーで、通算7オーバーに終わった。ただし、次週のニトリレディス以降3大会へ出場予定。「ふがいない所がたくさんあった。もっと、うまくなりたい」と、背筋を正して気合を入れた。

                                                         (オフィシャルライター・宮脇 廣久)

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