2022.5.1
最速で今季4勝目 西郷真央、果報は寝て待った
<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>
JLPGAツアー2022シーズン第9戦『パナソニックオープンレディースゴルフトーナメント』(賞金総8000万円、優勝賞金1440万円)大会第最終日が5月1日、千葉県市原市・浜野ゴルフクラブ(6660 ヤード/パー72)で行われ、西郷真央が通算10アンダーで逆転優勝を飾った。出場7試合で4勝はシーズン最短記録。この日は終盤の強さが際立った。1イーグル、2バーディーの68をマーク。念願の地元優勝を達成した。2打差の通算8アンダー、2位はテレサ・ルー。ディフェンディングチャンピオンの上田桃子、2週連続優勝を狙った高橋彩華が通算7アンダー、3位タイへ入った。
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《グリーン=スティンプ:11 2/3フィート コンパクション:23.5mm》
ボールが消えた。もしかして、イーグル。西郷真央は、その時の心中を、「100点に近いボールが打てた。落下して、転がって、ギャラリーの皆さんの歓声が大きくなり、ボールが消えたところが見えました。心臓が、ドキッ…」と、ちょっと興奮気味に振り返る。
15番の第2打はまさに、価千金だった。もう一度の-リクエストがあっても、果たして再現できるだろうか。それほど、記憶に残るワンショットだった。続けて、「とても、ラッキー。でも、帰りに事故が心配になった」と加えている。
首痛のために3週ぶりのトーナメント出場。痛みはないが、不安はあった。第1日から、ジワリジワリといった様子で、調子を上げていく。序盤、チャンスがあってもバーディーパットが決まらない。前半で首位のテレサ・ルーに4打差をつけられた。
転機が訪れたのはパー5の12番。「とにかく、攻めていこう。ここが勝負でした」。残り258ヤードの第2打を3Wで2オンに成功する。16メートルを2パットで楽々とバーディーを奪った。反撃開始-。14番のピンチも絶妙のアプローチとパッティングでしのぎ、15番で首位に立った。
どんな時でもベテランのように落ち着いていた。そして、3勝目を飾ったヤマハレディース最終日の反省だろうか、最終18番も果敢に攻める。「テレサさんは飛距離があります。18番の前に逆転できれば、と思っていた」とひと息ついて、「試合へ出場するからには、結果を恐れずに全力でプレーすることが、私のスタイルです」と話した。
前記したヤマハでは、独走の展開が終わってみれば1差に迫られる。しかも、ラスト2ホールがボギー、ダブルボギーの内容では苦笑いをするしかなかった。それだけに、今回は鮮やかな2オンで決める。16メートルにボールを運び、2パットでバーディー奪取。「ティーイングエリアが前方でしたから、バンカーが気にならない。しっかり2パットで決めました」と胸を張った。
さらに、勝因を、「きのうはホールアウト時間が遅かった。練習をしたかったけど、睡眠時間がすくなくなると、集中力を欠く要因になる。練習なしで、睡眠を優先した」。果報は寝て待て-を実践したのだ。
これで今季は7戦4勝。2位が2回と申し分のない成績で今春最大の目標だったワールドレディスサロンパスカップへ向かう。「去年は力みすぎて空回り。すごく悔しい大会でした。最終日はともかく、この2日間、フェアウエイキープがいまひとつでした。最終日は良かったけど、もう少し修正能力が必要ですね」と、次なる課題をあげている。
ということで、休みはつくらない。2日から練習ラウンドを行う。
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