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2022.7.9

笑顔で30歳・福田真未-64の快進撃

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

ニッポンハムレディスクラシック 桂ゴルフ倶楽部(北海道)第3日

 論語でいう、而立の年がやってきた。福田真未が大会コースレコードタイの64をマーク。2位タイへ浮上して、最終日へ向かう。18番、2メートルのパーセーブ。これ以上はないような気迫を漂わせた。見事、自身54回目のノーボギーラウンドを達成。スコアも、自己ベストタイだった。

 前週の棄権がうそのような変身ぶりに驚かされた。熱中症にかかったという。「第2日の13番、めまいと頭痛をガマンしてプレーを続けたけど、もう限界…」。ホテルへ帰ると、動くことができない。「なかなか良くならない。3日間はまったくダメでした」と苦笑した。

 何とか、週初めに移動し、今大会へ臨んだものの「とても本調子とはいえない。第1日も少しめまいがしたから、練習を行わずに引きあげ、きのうも軽め」と、明かしている。ところが、第3日で一変。

 2番から3連続バーディー奪取に成功し、その後もショットが好調だった。極め付きは15番から、3連続のおかわり。特に17番ではピン奥10メートルのバーディーを決めている。「パッティングの調子が、上がってきた。第1日からそれは感じています」と話した。

 前年、シード権を喪失している。「もう、どうしようもなかった。練習をしてもダメ。ただ、自分を見つめ直すいい機会。深くゴルフを考えるのではなく、もっとシンプルにしよう。気持ちをリセットしました」という。

 6月15日、30歳になった。節目のシーズン。「30歳になる? それはイヤでした。でも、時は公平です。最後は笑って誕生日を迎えた」そうだ。これまた、リセット効果だろう。さらに、「まさか、30歳までプレーしているとは思ってもいなかった。振り返ると、けがはない。ありがたいことですね。今は、できる限りプレーを長く続けたい」と心境の変化を語った。

 それはそうかもしれない。同級生の青木瀬令奈が今季、大いにツアーを盛り上げていることに触発されなければうそだろう。「本当にすごい。前週、あの炎天下で優勝。頑張っていますね」。

 一方で、「北海道へ来ると、すべてが良くなります」と頷いた。ツアー初Vは18年北海道meijiカップ。「今夜はスープカレーを食べる。Meijiの時はスコアが良かったから毎日、スープカレーでした」とひと息ついて、「予選通過を目指してプレーしているわけではありません。やはり、優勝争いです。久しぶりだけど、思い切ってプレーすればいい。私は、私へ期待しましょう」と、ほほ笑んだ。

 これが、而立というものだ。ゴルフは生涯スポーツなのだから-。

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