2022.9.30
ルーキー席巻 宮澤美咲-プロ初Vは3打差圧勝
<Photo:Yoshimasa Nakano/Getty Images>
JLPGAステップ・アップ・ツアー2022シーズン第12戦『Sky レディースABC杯』(賞金総額4,000万円、優勝賞金720万円)大会最終日が9月30日、兵庫県加東市・ABCゴルフ倶楽部(6645ヤード/パー72)で行われ、ルーキーの宮澤美咲が通算9アンダーで逆転V。プロ初優勝を飾った。3打差の通算6アンダー、2位は鈴木麻綾。通算5アンダーの3位タイに劉依一、新海美優が入った。3週連続優勝を狙った櫻井心那は通算3オーバー、26位タイ。
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宮澤美咲は最終日、最終組は4度目の挑戦。3度の敗戦を糧に、見事なプロ初優勝を飾った。ポイントは序盤をどう乗り切るか。「いつも、出だしでつまずいてしまう。今回も1番の第1打はバンカーへ」と前置きした。「ただ、ライは悪くない。第2打でグリーンを狙える感触があった。でも、無理をしない。パーで上がれれば良しっ-の作戦です」。
その残り170ヤード、5UTを選択した第2打をピン右8メートルにつける。肩から力が抜け、緊張の表情はなくなった。見事にラインを読み、バーディースタートが決まる。「トップタイになった。でも、いろいろと余計なことを考えすぎると悪い方向へ行く。きょうは、どんな時でもおとなしめです。コツコツとプレーした」という。
結局はパット・イズ・マネーを実感。5番、12メートルのバーディー奪取で強烈なインパクトを与えた。勢いに乗って、続く6番も2.5メートルをカップインさせ、連続バーディー。我が道を行くが如く後半、2バーディーを重ね、ノーボギーラウンドで初Vをモノにした。
鈴木麻綾のチャージも及ばない。本当に強かった。とはいえ、表彰式が終わっても、「まったく実感がありません」と苦笑する。とはいえ、優勝同様、うれしいもあった。4日間競技で結果を出した。「アマチュアから数えて、4日間競技はいい思い出が一度もない。今年、ニトリレディスへ出場させていただきましたけど、予選落ち…。初めて、72ホールの完走がすごくうれしい」と言葉が弾む。
さらに、「プロになって、ステップで3日間までの経験は積みました。だけど、4日間の感覚って、どうなんだろう。不安というよりも未知の領域。ちゃんと歩けるだろうか、などいくつも心配なことがあった。そこで、ホール移動もカートを利用しない。鍛錬のために歩いた。おかげさまで、朝までぐっすり眠ることができましたよ。ご飯もおいしい」とも。
クラブを握ったのは小学3年生だった。中学からプロを意識し、少しずつ意識改革を行っている。「プロになろうと思ったのは、中学でもう私にはゴルフしかない。そう決心したからです。練習場も学校だと思って、父の考えた練習メニューをこなした。あまり練習は好きだったとはいえないけど、ちゃんと練習をしないと気持ちがすっきりしない。大好きなゲームを真剣にやるためにも、やることをやってからと決めました」と振り返る。
最終プロテストは2度目の受験で昨年11月に合格。「今年、ステップで1勝できた。次は複数回優勝を目指し、今季の最終目標は(ステップ)賞金ランキング2位以内。その先はJLPGAツアーで優勝してみたいなぁ」と話した。ルーキーが4試合連続優勝。お次は-誰か。94期生がすごい。
<Photo:Yoshimasa Nakano/Getty Images>
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