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2023.10.6

吉田弓美子×バンクシー ゴルフの秋へ好発進

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

スタンレーレディスホンダゴルフトーナメント 東名カントリークラブ(静岡県)第1日

 芸術の秋。ゴルフの秋である。あのバンクシーをキャディーバッグにプリント。ちょっと目を引くアイテムを使用する吉田弓美子が、首位から2打差の5アンダーで第1日を終えた。

 「6番で、お先に-が3パット。でも、きょう一日はとてもパッティングが良かった」と好調の要因を話す。前週は今季初めて、ステップ・アップ・ツアーのSkyレディースABC杯へ出場。こんな発見、確認をした。「ABCゴルフ俱楽部は私、すごく苦手です。それでも、予選を通ったし、本当に忍耐の4日間。いつもと違うのは、レギュラーシャフトのパターを使い続けたこと。それでわかったことは、私にはやはり長尺パターがいい。それが確認できたことが大きかったなぁ」。

 という経緯があって再び、ロングシャフトへ、となった。ちなみに、前週の各日のパット数は33→33→36→33。それがこの日は、27パットである。10番スタートで13、15番=5メートル、17番=4メートル、18番はカラーから4メートルのバーディー奪取に成功。

 しかし、67の好スコアにも笑顔はなかった。「ショットが…。ベストの状態ではありません。いい時と比較すると6、7割でしょう。それでも、経験がカバーしてくれた」と控えめである。

 さらに、「バーディーを重ねると、もっともっと-そんな感じで気合が入りすぎて、空回りしてしまうから、気持ちはひたすらフラットにしました。それで流れに身を任せてプレーを」。抑制された状態だったことを明かした。ただし、「結構、苦しかったけど、まだこんなに伸びしろがある、ということがわかったのは大収穫」。この時ばかりは満面の笑顔である。

 一方で、バンクシーのキャディーバッグについて、「今年は、JLPGAツアーでプレーする。(バッグは)契約がフリーだから、新調しよう-となって、二木ゴルフさんへ。おしゃれなバッグが目に入り、買ってきたというわけです」。

 もちろん、この話には続きがあった。「ニチレイレディス第2日、最終組でプレーをした。その時、中継で私と、キャディーバッグが何度も映ったらしい。メーカーさんからお電話をいただき、提供してくださることになりました。少しでも貢献できたらうれしい。それにしても、バンクシーってやはりすごいです。ギャラリーの皆さんが、あっ、バンクシーなどとささやき声で話していることが耳に入ってきますよ」。

 イギリスを拠点とする謎のベールに包まれたアーティストがコースでも映えた。名手が繰り出すワンプレーも、これ然りというものだろう。

(青木 政司)

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