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2024.2.15

JLPGA 新しいヒロイン《95期生・仲村 果乃》

<Photo:Han Myung-gu/Getty Images>

なかむら・かの=2001年7月3日、京都府京都市生まれ

 取材の際は、よく笑う。とても好印象を受けた。しかし、試合では180度の変換である。「よしっ、という気合が入っています。でも、その内面を外へ表すことなどありません。胸の奥深く、しまい込んでプレーする。表情が変わらない。皆さんから、そう言われます」と話した。

 年明けから本格的にトレーニングをスタート。しかし、がむしゃらというわけではない。時には家族と旅行を楽しむ。「休むときはゴルフを一切、考えません。それが私のスタイルなんですよ」と、また、笑みを浮かべた。

 22年、最終プロテストで念願の合格を果たした。4回目の挑戦。気構えが違った。前3回と大きく違ったことは心身を鍛え上げたことだろう。「4日間、戦えるトレーニングをみっちり。それまでトレーニングをそれほどしたことがなかった。今度は絶対、ということで苦しかったけど続けたことが良かったと感じる」。龍谷大学経済学部へ在籍しながら、難関を突破した。

 ルーキーシーズンの23年、国内で行われるステップ・アップ・ツアーは、全試合へ出場。目を引くのは予選落ちが1試合だったところだ。「本当に、あそこだけは残念。ただ、人生でこれほど短く感じた1年はなかった。充実していたし、中身が濃い。ツアーへ出場し、週単位で生活したこともスピードを感じた要因でしょう」と総括している。

 強烈なインパクトを与え、スポットライトを浴びたのは、うどん県レディース第2日。第1日、75を叩いて65位タイと出遅れたものの、前日がうそのような激変ぶりにギャラリーも驚く。1日でバーディー奪取が11。ステップのタイ記録、6連続をマークするなど62で4位タイへ浮上する。「7連続だって、できたかもしれません。カップに蹴られました。ただ、地に足がついていない感じで、ホールアウトしてからも、フワフワしていた。この後、何か悪いことが起こるのでは・・・。そんなことを覚えている」という。さらに、「プロになって変わった、といえば去年、ベストスコアを2度、更新したことでしょう。最初はいつも練習している、日清都カントリークラブで63が出た。その後がうどん県です」。

<Photo:Yoshimasa Nakano/Getty Images>

 余談になるが、日清都カントリークラブでは高校時代、初のホールインワンを達成している。「お祝いで、どん兵衛を1年分いただき、すごくうれしかった。それが記憶にすごく残っている」と加えた。

 プロ2年目の24年はQTランキング54位。ステップと並行して、JLPGAツアーの出場権も得ることができる。「今年はJLPGAツアーで、成績を残したい。できれば、第1回リランキングの後、毎週のように試合へ出場できれば・・・」。プロを目指す決意を固めてから、吉川なよ子の指導を受けている。「練習場が同じだったご縁で、私からお願いしました。23年、何度か優勝争いをし、特にあおもりレディースオープンでは最終日を2位タイで迎えた。結果は14位。その時、自分で優勝を迎えに行っている。その気持ちを抑え、最後までプレーしなければ成功はない、と教えてくださった。結果は後からついてくるものでしたね。本当に優勝って難しいと思います」と、肝に銘じたそうだ。

 Xデーが到来するのは、いつ-。ほがらかで屈託のない笑顔を浮かべながら、精進を続ける。

(青木 政司)

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