2024.3.9
隙の無い鈴木愛が自身初の4日間完全Vに王手
<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>
JLPGAツアー2024シーズン第2戦『明治安田レディス ヨコハマタイヤゴルフトーナメント』(賞金総額1億円、優勝賞金1,800万円)大会第3日が3月9日、高知県香南市・土佐カントリークラブ(6,273ヤード/パー72)で行われた。鈴木愛がこの日も好調をキープ。6バーディー、1ボギーの67で回り、2位に4打差をつけ通算14アンダーで首位を守った。2位は通算10アンダーで小祝さくら。3位に通算8アンダーで竹田麗央が続く。
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《グリーン=スティンプ:11フィート コンパクション:25mm》
今シーズンを迎えるにあたり、トレーニングで体を鍛え、ショットの再現性を高めるためにスイングをシンプル化した鈴木愛。その甲斐あって、今大会では初日から単独首位の座を守り続けているが、鈴木の強さを感じさせるのは試合運びにある。例えば、スタートの1番パー4の攻め方だ。同じ最終組で回っていた上田桃子が先にボギーでホールアウトすると、ピン左手前5メートルのバーディーパットをしっかりと沈めた。さらに、続く2番パー3ではティーショットをピン上70センチにつけてバーディーを奪う。この時点で上田との差をスタート前の3打から一気に6打へ広げた。
前半を終えて同組で2位につけていた小祝さくらと3打差でターンした鈴木。今度は10番パー5で小祝がダブルボギーを叩いた後、11、12番ホールで連続バーディーを奪う。この時点で小祝との差は6打に広がった。当たり前だが、相手がスコアを落としたときに自分がスコアを伸ばせば、その差は一気に広がる。強い人間が隙の無いゲームマネジメントを行えば、勝つ確率も自動的に上がる。
<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>
さらに、1本のクラブが鈴木の自信を深めている。今年から新調した58度のウェッジだ。主にグリーン周りで使用するが、「バンスやソール、見た目、打った感じが久々ぴったりハマりました」とお気に入りの1本だという。特に、ボールに対するスピン量がかかり過ぎず、少な過ぎず、絶妙とのこと。ラフや雨で濡れた芝から打ってもスピン量をコントロールできるというのだから、頼りになる1本であることは間違いない。
「ショットがいいので今週はグリーンを大きく外すことはありませんが、たとえ外してもピンに寄せられる安心感があるから、自信を持ってショットもできます」と、まさに相乗効果がビッグスコアを呼び込んでいる。
最終18番パー4で鈴木がボギー、小祝がバーディーを獲ったため、6打差が4打差に変わったが、「逆にちょっと気が引き締まりました」と余裕を見せる。「ショット、パッティングともに完璧なので、周りを気にすることなく自分のゴルフをするだけです」。どうやら今週の鈴木に隙はなさそうだ。
(山西 英希)
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