不安解消の全快宣言　松森彩夏がエンジン全開の首位

＜写真：Atsushi Tomura/Getty Images＞

　2015年LPGAツアー第27戦『マンシングウェアレディース東海クラシック』(賞金総額8,000万円、優勝賞金1,440万円)が9月18日、愛知県知多郡美浜町・新南愛知カントリークラブ　美浜コース(6,374ヤード/パー72)で開幕した。秋晴れのゴルフ日和となった第1日は、好スコアが続出。自己ベスト、タイの66をマークした松森彩夏が通算6アンダーで首位に立った。5アンダー、1打差の2位は若林舞衣子、4アンダーの3位タイに、森田理香子、ディフェンディングチャンピオンの申ジエ(韓国)など6名がつけている。(天候:晴れ　気温:24.8度　風速:3.2メートル)

　全快！全開！！　松森彩夏がロケットスタートを切った。「たくさんのチャンスがありました。欲をいえば、あと2つ、いや3つはスコアを伸ばせたかもしれません」と言葉を弾ませる。そして、「ようやく、自分のゴルフができた」とも。自身がイメージするスタイルとは、「バーディーチャンスをたくさんつくる、攻撃的なプレー。ギャラリーの皆さんが楽しめる、魅せるゴルフを目指しています」。本来なら、名前のように「彩夏」とするはずだったサマーシーズンだったが、左手親指の付け根を痛め、不本意な成績が続いた。痛みが出たのは、6月の『ニチレイレディス』。3位タイで最終日を迎えながら、7位タイでフィニッシュしたものの、続く『アース・モンダミンカップ』は予選落ちした。

　「『全米女子オープン』へ出場したりして、体力的にもきつかった。我慢をしていたけど…」。ところが、『サマンサタバサレディース』で第1ラウンド終了後、痛みのため棄権せざるをえなくなった。ただ、今週は「もう大丈夫です」と全快を宣言している。手首への負担が少なくなるよう、やや重量のある柔らかいアイアンシャフトを使用していたが、今大会から通常に戻した。

　この日の天候のように、スカッとエンジン全開の松森は、「きっとテーラー・スイフトさんの曲が良かったのかも…。私の元気の素です」。毎年のように経済誌「フォーブス」のランキングを賑わす、米国のシンガーソングライターだ。12年は最も稼いだ、30歳未満のセレブランキングで第1位。稼ぐといえば、気がかりなのはシード権だ。もっかのランキングは49位だが、「あまり気にしないようにしている。下を見たら、焦るだけ。だから、自分のゴルフに徹するようにしたい」。志は高く。プレーはダイナミックを貫く。