2019.6.1
7メートルをカップイン 渋野日向子『あすは爆発』
<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>
リゾートトラスト レディス グランディ浜名湖ゴルフクラブ(静岡県)第2日
欲目ではない。公式戦優勝の風格が漂う。渋野日向子は最終日へ向け、エネルギーを蓄えた。あす、爆発できそうか-の質問に、「パッティングしだいです。できるのではないかなぁと思う」。パッティングといえば、鈴木愛の代名詞だが、「ちょっと近づいたかなぁと思います。まだまだ、遠い存在だけど、1ミリぐらいは近づきました」と笑いまで誘った。
勝負強い。この日のラウンドは随所に、そんなイメージを植えつけた。ピンチでも、流れをグイっと引き寄せる。3番のパーセーブが、まさに真骨頂だった。バンカーショットをミス。7メートルのパーパットが残った。「ガッツ・パーです。バンカーショットはあごに当たってしまったけど…」という。以降、集中力が増す。24パットでムービングデーを終えた。
首位から2打差の3位で、あすを迎える。プロが最も難しいといわれる、通算2勝目へ勢いも増す。そこで、気になるデータを調べてみた。数値化することで、底力が表れてくる。前週までの、バウンスバック率(ボギーか、それより悪いスコアとした直後のホールで、バーディーか、それ以上の良いスコアを獲得する率)30.37は、LPGAツアーで断トツの1位だった。技術力だけではない。精神力の高さを裏付ける指標だろう。たとえ、ボギーを叩いても、気持ちの切り替えがうまい。集中力を持続して、次へ向かっている証拠だ。
「気持ちの切り替えは、ワールドレディスチャンピオンシップサロンパスカップで、つかんだかもしれませんね。スタートホールがボギーでも、まだ17ホールもあると思っています。それから、パッティングも5メートルはカップインさせる自信がある。おかげで、いい意味で、気持ちの余裕があります」と話した。
加えて、ブレないスイングも好感触。「私、ダスティン(ジョンソン)とイメージがそっくり。トップで手首を曲げると、クラブを立てて入れやすい。その分、インパクトゾーンが長くなって、ボールが上がりやすく、方向性もいい。スイング動画を見て、やっていることは間違っていないと確信した」と、実にわかりやすく、身振り手振りが入る解説までしてくれた。スイングイメージは、渋野日向子のインスタグラムでご覧ください。ちなみに、最終日のテーマは「爆発」だった。
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