渋野日向子　億万長者と冷蔵庫の不思議な関係

第52回日本女子プロゴルフ選手権大会コニカミノルタ杯　チェリーヒルズゴルフクラブ（兵庫県）

　シンデレラが、さらなる進化を遂げている。この日の渋野日向子は、メジャーチャンピオンらしいオーラを漂わせていた。「自信がないわけではない。色々な記録がかかる、大きな大会なので、自分のプレーができるようにしっかりとプレーしたい」と、より気を引き締めた様子だ。

　生涯獲得賞金1億円突破まで、あと920万円余り。今大会、単独5位以上で達成することに、「億万長者ですかね」と笑いを誘った。「1億円をずっと目標にしてきた。頑張るしかないでしょう。買いたいものは、冷蔵庫。最近、いただきものが多く、収納しきれない。サロンパスカップ副賞のお肉もある」と幸せな表情である。

　もうひとつ、連続イーブン以上ラウンド数の記録更新は歴代1位タイだが、タイよりも単独1位になることはプロの性。大会第1日へ向け、「いつも通りプレーすれば、更新できるのではないかと思う」と自信たっぷりに語った。

　予選ラウンドの2日間、リオデジャネイロオリンピックのゴールドメダリスト、米ツアー19勝の朴仁妃と、今シーズン2勝の上田桃子と同組でプレーする。「緊張はありません。勉強しながら、自分のプレーをしたい」と気後れすることはなさそうだ。ハイスコアでしかも、これ以上は望めないと思うほどの実力者が揃った。万全の態勢を整えたことを改めてアピールする。

　「予選カットラインは、確実にアンダーパーです。優勝は15アンダーを超えて、20アンダー以上もありそう。だから、出遅れたら優勝は難しい。1日たりとも油断できません」といい、地元の岡山からも、兵庫は比較的近い。たくさんのファンが駆けつけるという。「皆さんに、恩返しをしたい」と誓った。気負いはなし。タイトル獲得と、レコード更新が成長促進の源だ。

(メディア管理部・森谷　清)