2019.11.16
よもや… 渋野日向子、26試合ぶりの予選落ち
<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>
伊藤園レディスゴルフトーナメント グレートアイランド倶楽部(千葉県)第2日
好事魔多し。この日、渋野日向子はムービングデーにすべてをかけていた。気迫があふれ、笑顔のラウンドは、4番からの3連続バーディーで、さらに加速する−シナリオ。ところが、「7番、距離の短いパー3で、ボギーにしてしまった。でも、まだ大丈夫と言い聞かせ、もっと(スコアを伸ばし)イケる要素はあったと思うけど、パッティングが決まらない」。
突然、訪れた負のスパイラルに苦しんだ。懸命にパーセーブを繰り返し、反転を狙ったものの、11番でダブルボギー。さらに悔やみきれなかったのは、最終18番のボギーだろう。第2打がグリーン手前のバンカーへ。3メートルに寄せたが、パーセーブはならなかった。通算1アンダーとなり結局、予選カットラインへ1ストローク及ばない。3月のアクサレディスゴルフトーナメントin MIYAZAKI以来、26試合ぶりの予選落ち。
「なんていったら、いいのだろう」と口を開いて、「ショックです。ちょっと泣きそう…。すみません。シーズンの残り3試合で予選落ちは、もっともやってはいけないことだと思います」。目にはうっすらと涙が浮かんでいた。それでも、気丈に予選落ちの要因を分析している。「11番のダブルボギーは第2打、第3打だって、何とかなったと思う。また、(他のホールも)どうにかなるところは、たくさんありました。つまり、自分のせいだなぁと思います」と話した。
とはいえ、タイトル奪取の可能性が消滅したわけではない。「もう、賞金女王って、私の口からいってはいけない。今週はそう、すごく思った。残り2試合でしっかりトップ争い。トップ3以内に入れるように頑張りたい」と、自身へ活を入れるかのようにいった。
KKT杯バンテリンレディス。第1日の最下位から、今季の快進撃がスタートしたのである。誰も予期しなかったミラクルの数々で、全英女子オープンでは、日本人選手として42年ぶりの偉業を達成。9月のデサントレディース東海クラシックは最終日、首位と8打差を大逆転した。このままでは終われないことは、本人が承知している。
2019年スマイリングシンデレラ伝説は、笑顔のエピローグがふさわしい。
(メディア管理部・中山 亜子)
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