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2020.8.30

笹生優花 異次元のプレーでレコードラッシュ

<Photo:Atushi Tomura/Getty Images>

 2020-21年JLPGAツアー第3戦、『ニトリレディスゴルフトーナメント』(優勝賞金2億円 優勝賞金3,600万円)大会最終日が8月30日、北海道・小樽カントリー倶楽部(6,695ヤード/パー72)で行われ、ルーキーの笹生優花が通算13アンダーで2試合連続優勝を達成。序盤から2位の小祝さくらとマッチレースの展開だった。しかし、通算13アンダーで小祝に2打差をつけ、第2日から首位を快走するV。賞金ランキングも堂々の1位へ浮上した。(天候: 雨 気温: 16.7℃ 風速: 東5.1m/s)

 すごい。笹生優花をひとことでいえばそうなる。小祝さくらとの一騎打ちを制し、見事なまでの2試合連続優勝を成し遂げた。そして、今回はうまい-という表現も加わった。

 結果からすると、優勝を決定づけたパー3の12番が、まさにそれだ。第2打、残り19ヤードを48度で見事なチップイン。ピンチをチャンスに変えてしまう。ただし、その離れ業は、入念な準備をしていたのだ。「のぼりのアプローチでした。今回、ずっと練習していたのです。けさの練習と同じようなライン。入らなくても、パーをとれるように…。でも、ちょっと強すぎた。ラインは狙い通りでしたけど、ピンに当たって入りましたからね」と解説した。

 第1日から首位を快走。最終日はさすがに、プレッシャーを感じた様子である。「小祝さんは、北海道が地元。コースのこともよくわかっています。今日は勝てないかもしれない」と話す。そして、2番ではリカバリーショットのミスなどでダブルボギーを叩いた。「1番でトーナメントリーダーと言われたけど、すぐに入れ替わりました」と苦笑しながら振り返る。とはいえ、精神力の強さがものをいう。

 「ダブルボギーが出るのもゴルフ。悩むことでも、困ることでもありません。次のホールでがんばりましょう」と深呼吸をしながら立て直したそうだ。前半、残りの7ホールで4つのバーディーを奪う。一度、明け渡した首位を取り返し、リーダーでバックナインへ。

 ところが、緊張する暇などなし。前日までとは天候が一転。風と雨と肌寒さというタフなコンディション。「グリーンが柔らかくなっている。ショットの距離感、クラブ選択が大変でした」といい、「リーダーボードは、まったく見ていない。それどころか、自分のスコアまでわからないほどです。誰と、どのようなスコアで優勝争いをしているのでしょう。考えること、やることがたくさんありすぎてわからなかったです」と説明した。

 ゴルフはゲーム。集中力がものをいう。「相手を意識するより、自分でどのようなプレーをしたいか、どんなスコアで上がりたいか。集中することが大切だと思います。私は、全ホールでバーディーを狙っている。できないときは、すぐ、パーやボギーに狙いを切り替える」と、一喜一憂しないことが信条である。

 小樽CCは、JLPGAツアー屈指の難コース。歴代優勝者には鈴木愛、申ジエ、イボミ、アンソンジュとマネークイーンがずらり。「皆さまと、同じことを成し遂げられたことが幸せです」と神妙な表情に変わっている。他にも宮里藍、畑岡奈紗に続く10代で2試合連続優勝。トーナメントレコード更新、3試合で獲得賞金が5,000万円を突破する最速レコードなど、記録にも記憶にも残るツアー2勝目となった。

(メディア管理部・中山 亜子)

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