2020.9.6
小祝さくら 大会レコードで圧勝
<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>
2020-21年JLPGAツアー第4戦、『ゴルフ5レディスプロゴルフトーナメント』(賞金総額6,000万円 優勝賞金1,080万円)大会最終日が9月6日、岐阜・GOLF5カントリーみずなみコース(6,571ヤード/パー72)で行われ、小祝さくらが通算17アンダーでJLPGAツアー通算2勝目を飾った。6バーディー、ノーボギーの66をマーク。2位に6打差をつけ、大会レコードを更新した。通算11アンダー、2位タイは古江彩佳、渡邉彩香。笹生優花は通算4アンダー、鈴木愛とともに29位タイへ終わった。(天候:晴れ 気温:30.6℃ 風速:北東1.6m/s)
独走で、小祝さくらがJLPGA通算2勝目を飾った。18年、プレーオフで敗れた経験、前週2位のリベンジなど、モヤモヤを一気に吹き飛ばすような爽快なV。新型コロナウイルス感染症拡大の影響を考慮して、AIG女子オープン挑戦を見送った決断は、やはり正しかったということだろう。
勝負は幸運を味方につけなければならない。パー3の8番で優勝争いを展開する、ライバルへスーパープレーを見せつけた。5Iの第1打はグリーンへ乗せたものの、ピン左から17メールのロングパット。「あんな距離が入ることなどない。もし、カップインしていなかったら、強めにストロークをしたから、オーバーだったかも…」と話した。淡々とプレーしているように映るが、闘志を燃やしていたそうだ。「ラッキー、ラッキー」と2度繰り返している。
首位スタートとは言うものの、いつものように、目標スコアを設定。「5アンダーでプレーすることに集中した」という。感情のコントロールもうまくいった。17番までスムーズな流れ。ただし、優勝目前の最終18番で、第1打を左へ大きく曲げてしまう。「あの方向にボールが飛んで行き、2年前のことが頭をよぎった」と振り返る。
一昨年のプレーオフの記憶だ。ただし、今回はボールが木に当たり、ラフへ戻ってきた。ここでも、「ラッキーでした。ほっとした」と勝負の運に感謝している。このホールもパーをセーブして、通算17アンダーで優勝した。大会レコードも更新したが、初優勝のように、静かなシーン。「ガッツポーズは、ギャラリーがいないし、やらなくてもいいのかなぁと思った。もちろん、やってみたい気持ちもあるけど、たぶんこれからもやらない確率が高いでしょう」と、申し訳なさそうに語っている。
本当に強かった。今季のデータも示している。平均ストロークが70.2000→69.3077。平均バーディー数は笹生優花を抜き去り、4.5385で1位へ躍り出た。黄金世代の複数回優勝は勝みなみ、畑岡奈紗、渋野日向子に続いて4人目である。「強い選手がどんどん出てきた。毎年、賞金シードを獲ることも簡単ではない。とにかく、練習しなければいけません」とひたむきだ。
好調期間が長く、次週の日本女子プロゴルフ選手権大会コニカミノルタ杯でも注目が集まる。「JFE瀬戸内海ゴルフ倶楽部は、今シーズンが始まる前、2ラウンドしました。(上田)桃子さんと一緒に。その時、池へボールを入れたから、ショットが大事。苦手のコースではありません」と相変わらず、控えめに。新境地を開いた優勝。クールだった。
(メディア管理部・中山 亜子)
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