2020.9.10
初体験、静かなホールインワン イミニョン首位タイ
<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>
2020-21年JLPGAツアー公式戦、『日本女子プロゴルフ選手権大会コニカミノルタ杯』(優勝賞金3,600万円 賞金総額2億円)が9月10日、岡山・JFE瀬戸内海ゴルフ倶楽部(6,640ヤード/パー72)で開幕した。絶好のコンディションに恵まれ好スコアが続出。第1日は大混戦となった。6アンダーの首位は16番でエースを達成したイミニョン、青木瀬令奈が並び、1打差の5アンダー、3位タイで木村彩子、テレサ・ルーがつけている。前週優勝の小祝さくらも好調をキープ。4アンダーで笹生優花など8人が5位タイグループで追う展開だ。
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広大なリンクスのレイアウトに視界が広がる。しかし、イミニョンのターゲットは公式戦初制覇だけだ。この日のハイライトはパー3の8番。難しい-の前評判も、計算し尽されたショットでホールインワンを達成した。1イーグル、5バーディー、1ボギーの66をマーク。絶好のスタートを切った。
「バーディーより、ちょっとうれしいぐらい」。親指と人さし指の間に、数ミリの間隔をつくり、少しだけ喜んだ。ゴールは遠い。勝負はまだ先である。
「パー3といっても、距離がとても長い。5Iでしっかり打ったら、入っちゃいました」と、話した。JLPGAツアー2度目のエース。11時の方向から吹きつけるアゲンストの風に対し、低いフェードで迷いなくクラブを振り切った。ボールは、170ヤード付近に落下。「ちょっと大きい」と感じたものの、カップインのシーンは見えない。さらに、無観客開催でギャラリーの歓声がない。静かすぎた偉業の瞬間。
「先に向かったキャディーさんが、おめでとう。えっ、ホールインワン…」あっさりとしたものだ。JLPGAツアー5勝、韓国でも4勝。女子では珍しい、パワーフェードを駆使する実力者だ。ところが、公式戦には縁がない。「ぜひ、勝ってみたい」と、闘志を燃やす。
JFE瀬戸内海ゴルフ倶楽部は、国内では稀有なリンクス。18ホールを見通せるほどのロケーションだ。「正直言うと、リンクスは好きではない。ターゲットを決めにくいからです。私は、日本にたくさんあるコースのレイアウトが好き。木々に囲まれ、フェアウエーが狭いところなど、かわいいなぁと思う」と独特の表現で、言い表す。
ただし、コースのスタイルは違えども、「ターゲットを決めたら、確信を持って打つ」。迷いは禁物だ。
(オフィシャルライター・宮脇 廣久)
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