2020.10.30
天国→地獄 渋野日向子、ジンクスへ挑戦
<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>
樋口久子 三菱電機レディスゴルフトーナメント 武蔵丘ゴルフコース(埼玉県)第1日
持ってる。それとも、持っていないのか。渋野日向子が第2日、天国から地獄へのジンクスへ挑戦する。
4カ月ぶりに出場するJLPGAツアー。やはり注目はシンデレラだった。「18ホール、すべて緊張していて、特に1番で第1打の前は震えが止まらない。でも、こんなに緊張感があるところでいいプレーをすることもテーマのひとつ」と解説。その言葉通り、1番は3メートルのスライスラインを読み切り、バーディースタートを決めた。
そして、この日のハイライトともいえる8番。8Iでホールインワンである。「カップインの瞬間を見たというより、コロンといい音がした。無観客だから聞こえたのでしょうか。すごくいい音で、コロンと。あの音が聞こえたのだから、入ったんだよねぇといいました」と振り返った。
やはり、強運-と再確認したのは当人だけではない。日本中のファンもそう思ったことだろう。ただし、幸運の総量は決まっているのか。良いことの後には、悪いことが…。今大会まで、記録したエースは4回。「アマチュア時代の3回も、すべて試合です」。直近では、2018年のアース・モンダミンカップがツアー初の快挙で、この時はひと振りで賞金600万円獲得は、大きな話題を集めた。
しかし、喜びもつかの間だ。過去4回は、いずれも予選落ちを喫している。「きょうも、アンダーパーでプレーできそうだったけど、後半はショートパットを外すなど、ホールインワンがあってこそのスコアではなかった。4回も失敗している。あすは初の予選通過です。4つのパー5できょうは、バーディーがひとつ。あしたはすべてバーディーを決めたい」と思い出したように、戒めの言葉を口にした。
ちなみに、この日のホールインワンはアメリカ帰りの賜物。ティーアップをせず、「地べたから打った」という。「パー3でティーアップしないで打つのは、海外へ行って増えた。日本ではやっていなかったです。私の今のスイングに合っているのでしょうね。スピン量が減ったと思う」。
そして、「持ってると思ったけど、後半の自分は実力を思い知らされた」と苦笑しながら語っている。トークも抜群。32位タイからの巻き返しが見ものだ。
(メディア管理部・中山 亜子)
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