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2020.11.12

渋野日向子-21歳、36ホールの意義

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

第36回伊藤園レディスゴルフトーナメント グレートアイランド倶楽部(千葉県)

 渋野日向子は大会最終日、22歳の誕生日を迎える。「予選を通過しないと、コースで誕生日を迎えられない。一番の目標にしてがんばりたい」と、珍しく言葉が弾んだ。バースデーVを達成すれば、史上10人目の快挙になる。ドラマチックな復活劇を拝見できるか、ファンにとっても楽しみな今大会の注目材料のひとつだ。

 表情が明るくなった。スランプで悩んだ前2週とは明らかに違う。物事をプラスにとらえるように変わっている。「毎ラウンド、振り返るとすごく悔しいことがある。でも、苦労していることは、これから先を考えると絶対にムダにはなりません。今の時間がすごく大切だなと思う。ひたむきにやっていくだけです」と話した。その際、ハッと気がついたことがある。

 「前週、メディアの皆さんとの会見は、パッティングの話題ばかりでした。もし、プラスに考えるなら、ショットの話をしなかったということは、調子が良かったことになる。確かに、バーディーチャンスがたくさんありました。今年、一番良かったなぁと思い出すぐらい、後になって手応えを感じましたね」と加えた。

 心にゆとりをもつことは気分転換につながる。コースに近い笠森観音へ参拝。784年、最澄が開基した古刹である。「ゴルフと人生に関してお願いをしました」という。静かに手を合わせ、気持ちを整理した。「去年は、賞金女王争いの真っただ中。1年が経つのは本当にはやい」と、かみしめるようにつぶやく。「あすから、パッティングはどっしり構えて、打つことがテーマです」。21歳の36ホールで行うことは、技術よりも自信回復だった。

(メディア管理部・中山 亜子)

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