2020.11.21
上田桃子 500万円のワンショット
<写真:大会提供>
第39回大王製紙エリエールレディスオープン エリエールゴルフクラブ松山(愛媛県)第3日
3度目の正直とは、よくいったもの。上田桃子がついに悲願を達成した。500万円(複数達成の場合は均等割)がかかったパー3の17番でホールインワン。「初めて、賞金がかかったホールで、エースを決めた。とてもうれしいです」と笑顔が弾けた。「(賞金は)パッと使いたい。こういうのは、もともと無いものです。パッと使って、また頑張るぞ」。コロナ禍のうっとうしいムードを払しょくするがごとく、お福分けである。
JLPGAツアーでは3度目の快挙でも、「ジュニアの頃から、プライベートのラウンドなど1年に1度は決めているかなぁ」と話した。つまり、それほどラウンドを重ねている証明だ。というわけで、このワンショットを転機にしたいのである。「今年、調子が悪くないのにずっとストレスが溜まるプレーが続いています。ひとつのミスから、ガクンと流れが悪くなってしまう。きっと、自分にかける期待が大きすぎるのかなぁ」と首をひねった。
それだけに、「一喜一憂しないことを心掛けてきた。今大会、第1日でもいいショットを打っても、風が急に逆風になって、池にボールが入ったりしている」と苦しい胸中を少しだけ語っている。今シーズン、19歳、20歳と若手の台頭がクローズアップされてきた。今回を含め、年内は残り2戦。ベテランの意地を見せたいところだろう。「私たちも、きっかけをつかんだ最初が一番。だから、今の状況を不思議とは思わない。私の経験から、若い頃は試合のたびにどんどん上手くなった。去年の渋野さんもそうでしょう。若さは、急激に強くなるエネルギーの源です。うらやましい」といい、「歳を重ねて、私はいいゴルフができることを示します」と控えめに話した。
上田桃子の名前がスコアボードの上位にあるだけで、重厚な雰囲気が漂う。平成から令和になっても、一枚看板。クライマックスが一気に面白くなった。
(メディア管理部・中山 亜子)
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