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2024.6.7

首位タイの吉本ひかる、次は自分の番

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

宮里藍 サントリーレディスオープンゴルフトーナメント 六甲国際ゴルフ倶楽部(兵庫県)第2日

 「アプローチとパッティングが一番重要なのかなと思いました」。ラウンド後、自分に言い聞かせるように吉本ひかるがつぶやいた。ツアー2勝目を狙ってスタートした今季、序盤戦はトップテンに2回入るなど、まずまずの成績を残していたが、直近8試合では一度もトップテン入りがない。その原因が何かを考えたところ、アプローチとパッティングの精度に問題があると判断。確かに、昨年のリカバリー率は66.4212パーセント(11位)で1ラウンド当たりの平均パット数は28.6533(5位)だったが、今年のリカバリー率は66.1765パーセント(16位)で1ラウンド当たりの平均パット数は28.7816(13位)となっている。

 数字的にはわずかな差に感じるが、実際にツアーで戦う選手にとっては大きな差なのだろう。ただ、アプローチに関しては技術的な問題ではなかったという。「自分が5年ほど愛用していた58度のウェッジを今年から新しいタイプに替えましたが、それが今イチだったので、4月に別のウェッジに替えたんです。それもしっくりこなかったんですよね」。構えた時に微妙な違和感があったり、打感などのフィーリングが自分のイメージと合わなかった。


<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 バーディーを数多く奪うことも大切だが、グリーンを外したときにどれだけパーセーブできるかも、ツアーでは大切な要素となる。アプローチでの不安はできるだけ排除したほうがいい。愛用のウェッジが製造中止となったことで自ら封印していたが、今大会前に引っ張り出してきた。

 「以前は簡単なライからでもボギーを叩いていましたが、それがなくなりました」。第2日は、2ホール目となった11番・パー3でこそ、左打ちで対応するしかないアプローチを失敗してボギーとした。しかし、その後の16ホールではグリーン周りのアプローチだけでなく、パー5ホールでの第3打などで58度のウェッジが活躍。5バーディー、ノーボギーにまとめ、スコアを伸ばした。

 好スコアの要因にはパッティングの改善もある。「左脇を締め、体と手の一体感を意識しながらストロークしたら、転がりがよくなり、ラインにも乗るようになりました」の言葉どおり、4番ホールと15番ホールでは7メートルのバーディーパットを沈めて見せた。

 ホールアウトした時点では首位と3打差あったが、全体のラウンドが終了すると首位タイに浮上した吉本。ヨネックスレディスでは仲のいい新垣比菜の優勝を見て号泣していたが、今度は自分の優勝で涙を流したいところだ。

(山西 英希)

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