2022.3.25
65の好発進 鈴木愛はそれでも-
<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>
JLPGAツアー2022シーズン第4戦『アクサレディスゴルフトーナメント in MIYAZAKI 2022』(賞金総額1億円、優勝賞金1,800万円)が3月25日、宮崎県・UMKカントリークラブで開幕した。大会第1日は絶好のコンディションに恵まれ、好スコアが続出。大混戦となった。首位は7アンダーの鈴木愛。1打差の6アンダー、2位へ渡邉彩香がつけた。5アンダーの3位タイに木村彩子、山下美夢有、西郷真央、沖せいら。2週連続優勝を狙う堀琴音は、稲見萌寧、ペソンウとともに4アンダー、7位タイの好スタートを切った。
(天候:晴れ 気温:18.3℃ 風速:4.3m/s)
《グリーン=スティンプ:11フィート コンパクション:24.5-25mm》
変革の時がやってきた。鈴木愛が65をマーク。7アンダーのロケットスタートを決めた。しかし、歯切れがよい言葉が、なぜか飛び出さない。
「全体的にショット、パッティングがいい。でも、まだ、不安がある。インパクトでフェースが被るクセが出る時が…。完ぺきではありません。練習でも、10球の内に2、3球程度だけです。いいボールが打てるのは」と話している。自分に対して、実に正直。良い、悪い-をストレートに表現する。
特に、1W。「第1打の時に、悪いイメージが先に出る。左へ打球が行ってしまうような…。元々、1Wは得意だったし、それほど根をつめて練習をしなくても、ボールはまっすぐに飛んでいった。それが去年あたりから急に悪くなって今、立て直しに必死です」と状況を説明後、「17、18、19年など良かった頃のイメージが思い出せない。悪いイメージが強すぎるからでしょうね。いい時は、どんなアスリートでも10年、20年間も続くものではありません。私、もうすぐ30歳になりますからね」と、深い悩みを打ち明ける。
続けて、「以前は、イケイケドンドンのスタイル。今の若い選手のように勢いがありました。技術的なものはそれほどでもなかったと思います。試合で運が良くて優勝、ということもあった」と振り返る。
ただし、この日のプレーを拝見していると、周囲では何を心配しているのだろうか、と感じるような素晴らしい内容だったことは確かだ。5番からの3連続バーディー。ショット、パッティングともに上々だった。6番、残り117ヤードの第2打ちはピン50センチへ。7番では6メートルのバーディーを、鮮やかにカップインさせている。
9番で1ボギーを叩いたものの、終盤までチャンスを数多くものにした。8バーディー、1ボギー。最終18番もバーディーで締めた。
「私は、もっと伸びると信じています。今、できることの最大限を引き出せるように…。その意味で、安定感が増してきた気がします。数年前にはなかったいいゴルフができるように、頑張ります」。27歳の春を迎えた。まさに生みの苦しみだろう。優勝とはそれほど難しいものだ。2度の賞金女王に輝いた実力者でも例外ではない。
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