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2015.9.25

苦しみを乗り越えて、城間絵梨が涙の初優勝!

 2015年LPGAステップ・アップ・ツアー第11戦『中国新聞ちゅーピーレディースカップ』(賞金総額1,500万円、優勝賞金270万円)の最終日が、広島県廿日市市の芸南カントリークラブ(6,416ヤード/パー72)で行われた。

 大会最終日は、単独首位からスタートした城間絵梨がこの日もスコアを2つ伸ばし、通算7アンダーでステップ・アップ・ツアー初優勝を飾った。通算6アンダーの2位にルーキーの鈴木麻綾、通算5アンダーの3位には向山唯が入った。(天候:曇り、気温:22.2℃、風速:0.8メートル)

 「昨日までは落ち着いてやれてたから、このままやれると思ってたんですけど、朝起きたら普通に緊張してました」。前日からの熱も下がり、最終日を迎えた城間絵梨。緊張した中でも「自分のやる事をやるしかない」と4番で4メートルを沈め、この日最初のバーディーを奪うと、7番でも1.5メートルにつけバーディー。

 「前半はスコアを伸ばせたので納得いくプレーが出来ました」。後半に入っても10番、12番とバーディーを奪い、通算8アンダーまでスコアを伸ばし、一時は2位との差を4打まで広げた。セーフティーリードかと思われたが、「後半に入ってからスコアは良くても硬さが取れなくて、チャンスとピンチを繰り返しバタバタしてました。鈴木さんが後半伸ばしてましたし、目の前でいいプレーをしていたので、精神的にもいっぱいいっぱいでした」。

 城間が13番をボギーとすると、追いかける鈴木麻綾が後半スコアを3つ伸ばし、1打差で最終18番を迎えた。「最後は1.5メートルだったんですけど、長く見えましたね。緊張しすぎてて。鈴木さんがバーディーパットを外したんで、最悪でもOKぐらいの距離に寄せたいとラインと距離感に集中しました」。最後は慎重にパーパットを沈め、悲願のプロ初優勝を決めた。

 プロ入り2年目、2013年の夏に"ティーショットイップス"に陥り、「身体も精神的にも、ゴルフも全部一回ムチャクチャになった」と振り返る。「本当に苦しかった。飛距離は出るけどその分曲がるので、収拾がつかなかった。ティーショットは怖くて打てなかった」。昨年の10月には椎間板ヘルニアにもなり、身体も心もボロボロに…。

 今年の3月、そんな城間を救ったのが、一昨年の本大会で優勝し、その後『日本女子プロゴルフ選手権大会コニカミノルタ杯』も制した鈴木愛のコーチ・南秀樹氏だった。「南さんに教えてもらってショットの精度や質もよくなって、平均スコアが良くなった。今までずっと自分と戦ってた感じでしたけど、やっとコースセッティングと戦えるようになりました」。飛距離を武器に2010年、2011年とJGAの女子ナショナルチームメンバーに選ばれ、将来を嘱望されていた存在だけに、彼女の悩みの深さは計り知れなかったはず。苦しみを乗り越え勝ち取った優勝。その喜びの大きさは、優勝インタビューで流した涙が物語っていた。

 「レギュラーツアーに出てもやる事は一緒。アンダーを出すとか目標はあるけど、レギュラーの場で自分のやりたい事が出来るか確認出来るいい機会。ちょっと自信はついたけど焦らずじっくりやりたい」。ケガやイップスを克服した城間がレギュラーツアーに再び挑戦する。

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