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2024.6.1

自己ベスト更新 新垣比菜-首位浮上

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 JLPGAツアー2024シーズン第14戦『ヨネックスレディスゴルフトーナメント2024』(賞金総額9,000万円、優勝賞金1,620万円)大会第2日が6月1日、新潟県長岡市・ヨネックスカントリークラブ(6,339ヤード/パー72)で行われた。絶好のコンディションに恵まれ、好スコアが続出。この日も各選手がスーパープレーを随所で展開した。首位は通算12アンダーの新垣比菜。1打差の11アンダー、2位で穴井詩が続く。通算10アンダー、3位タイはトーナメントコースレコードをマークした鶴岡果恋、葭葉ルミ。
(天候:晴れ 気温:21.2℃ 風速:1.3m/s)
《グリーン=スティンプ:10 3/4フィート コンパクション:23mm》

 空白を埋めるように、新垣比菜が躍動。自身が「100点」と高い評価を与えた、この日はこれまでの不振がうそのような大変身を披露した。

 「私のツアーベストスコアは8アンダー。その記録を更新したかった。人生初の63。本当にうれしい」と言葉が弾む。最終18番はパー5。より、集中力を高めティーイングエリアへ立った。何としてもバーディーを-という気迫がみなぎる。残り55ヤードの第3打を58度でピン2メートルへ。ラストチャンスで自己ベストを塗り替えた。

 そつがない。1イーグル、7バーディーの内容は、かつての輝きを取り戻すきっかけになるだろう。しかも、12番では残り100ヤードの第2打を50度でカップイン。鮮やかなイーグル奪取は素晴らしいシーンだった。「風はフォロー。イメージ通りのショットで入りました」とご満悦。


<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 ポイントはパッティングだ。「グリーンが見た目より重い。きのうの後半あたりから、とにかくショートしないように、しっかりストロークすることを心がけました」とゲキ変の理由を語り、「ショットは悪くはなかったけど、すごくいいほどではありません。でも、きょうはスタートホールからバーディーが来て、バーディーをとるたびにグリーンへ乗せれば、パッティングが入る。そんな感じがしました」と語っている。

 アマチュア時から、プロ入り後の活躍を知る人には前4シーズンの不振が信じられないことだろう。ムーブメントを巻き起こした、黄金世代。プロ2年目の18年、サイバーエージェントレディスでツアー初優勝を飾っている。しかし、トップ選手として常に上位を賑わせていた。が、コロナ禍の20-21年になると負の連鎖が襲う。

 「まったく、プレーをしていてまったく、イメージがこない」と、不振の要因を説明した。それでも、いつかは-と常に努力を続ける姿勢は変わらない。「成績が、良かったころが私の実力ではありません。シードがとれないのは技術がないから。だから、練習を続けるだけです」と、うまくいかなくても投げ出すことはなし。

 そういう試練を乗り越えながら、ようやく光明を見出してきたのだろう。23年からラルフローレンコーポレーションとパートナー契約を結んでいる。「プライベートでも、昔からあこがれのブランド。ただ、高価でなかなか手が出なかったです。本当にうれしかった」。左胸にししゅうされたPoloベアまで、誇らしそうな表情である。

 最終日、最終組は約1年ぶり。優勝を飾れば6年ぶりになる。「あきらめグセを出さないように、精いっぱいプレーします」。どこまでも控えめな口調でも、重ねた忍耐力はここ一番で生きる。

(青木 政司)

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